4じ6じ(ルミネtheよしもと)

いつも見ている平日の5じ6じに比べて圧倒的に客はファミリー層が多く、私の後の席も小学校低学年と思しき少年だった。大人しく観覧する彼に異変が起こったのはハローバイバイ登場時。アオリでハローバイバイの映像が流れた途端、「ハローバイバイだ! 次、ハローバイバイだよ!」とテンション急上昇するではないか。なぜこの年齢でハローバイバイを? 不思議極まりないが、微笑ましいといえば微笑ましい。そして舞台は明転し、ハローバイバイはいつものように全くもっていつものように”家事手伝いに現れた演劇青年”ネタを始めた。すると少年は一言。
「これ、見た……」
その実刑判決を受けたような落胆の声。私は二つのことを学んだ。大人になることとはハローバイバイが同じネタを披露しても感情を氷にして受け入れるということ。もう一つは目的語「ハローバイバイのネタを」に対する述語は「見る」「見ている」「見るであろう」は通用せず、過去形「見た」しか許されないということ。いよいよ関のオカルト好きは時間軸をも巻き込んだ模様だ。