オフ喜利3(ロフトプラスワン)

オフ喜利とは笑いにこだわるテキストサイト管理人が生の大喜利トーナメントに挑むイベント。内輪受けだったらどうしようという不安を抱きつつ、以前に取材した縁で赴くと、相当面白いので面食らう。
正確にはお題に対して答えというより、勢いとセンスを見せつける姿勢なのだが、その様子は野球が上手い素人の打撃をバッティングセンターのケージ後から眺めてるよう。空振りしても選手生命を脅かされることがないから、まあ回答者が思い切ってバットを振る振る。そしてスイングスピードがやたら早いのだ。ほとんどがバットを振って戻す返しのスイングでもボール当てにいくような貪欲さで回答を重ねていた。ネタをしてトークができてリアクションもこなすプロの芸人は多面的に活躍できる”プレイヤー”であり、彼らは所詮”飛ばし屋”なのかもしれない。しかしその飛距離を私は見てしまった。
回答者の中でも頭ひとつ抜けていたのは、デストロイな空気が醸造しきっている「館長」と、女豹のようにしなやかで上手い「チョリ蔵」。たぶんグラウンドに立ってもそつなく攻走守こなせる素材なのだろう。一番強烈な印象を抱いたのは「ポックリボーイ」で、最初は殿馬の打法を取得してるのかと思ったが、よく見ると4歳児がビニールバットを振り回してるだけだった。次回あたり頭上でぶん回したバットをプロペラ代わりに飛行を始めてるような気がする。