変な演芸鑑賞会(恵比寿エコー劇場)

新宿ロフトプラスワンで定期的に行われている「世界キワモノ演芸」の恵比寿出張版イベントは、出張所も便利かなと思ったら結局手続きに手間がかかったり、肝心な資料置いてなかったり、やっぱり新宿の本庁に行った方が話が早いや、と気づかせてくれるだけの内容に。唯一の収穫は、非ライト層の女性客がデジカメを取り出す頻度から、犬の心や平成ノブシコブシへの関心がしずるに流れているのが推察できたこと。でも三つ葉片手にエコな漫談を展開するおやさい太郎や、関西からやって来た頭のおかしい刺客・福田転球にもレンズを向けていたから、本当は誰もでもいいかもしれない。
そんな彼女たちですら「デジカメのメモリーが勿体ないよ!」とばかりに撮影をためらっていた二極がキャベツ確認中とレイザーラモンRG。特に自信ネタであるはずの市川AB蔵で登場したRGは、CMのフレーズ以外ことごとくウケない貫禄のスベリっぷり。演者が客に手拍子を強要してるのに、誰も手を叩かない光景を久しぶりに目撃した。瞳の奥を澱ませながらそれでも前に出るRG。さすがだ。ハッスルで天龍とやりあって鍛えた胆力に嘘はない。エコー劇場の高い天井を突き抜けて、私の頭上にはなぜか澄んだ青空が広がる気さえした。今日二つ目の発見は、激しいスベリは時として臨死体験を導くということである。