島田洋七の笑魂伝承 vol.33 最終回スペシャル(ロフトプラスワン)

なんとなく行く機会を逸していた島田洋七と若手ゲストによるトークライブ。今回、最終回にくわえてゲストが爆笑問題ということでいよいよ腰を上げる。とにかく驚いたのは、正直な話ロートルだと思っていた島田洋七の流麗すぎる話芸。57歳であんな水が流れるように喋れるものなのか。弟弟子である紳助の”脳が噛まない”トークの源流を見た気がした。話の98%が嘘であることを差し引いてもあれはすごい。
さて爆笑問題との話も順当に盛り上がり、イベントはエンディングへ。レギュラーゲストだったシベリア文太が二次元世界の住人のような間と滑舌で何を言ってるか十二分に聞き取れない挨拶を済ませると、島田洋七がマイクを口元に寄せる。がばいばあちゃんトークで客席をしんみりさせるのか、漫才への熱い想いをぶつけるのか−−会場が息を呑んだ瞬間、洋七は「あッ、思い出した。今度『愛のエプロン』見て! 俺、料理うまいんよ。梅沢富美男に勝ってるから」と唐突に告知をかまして終了。客席は「5年もやってそんな締め!?」の当惑に包まれたが、それより「料理上手」「梅沢富美男に勝利」「『愛のエプロン』出演」全部が事実かどうかの方が心配だ。なお同会場の翌日の出演は唐沢俊一。嘘つきが出たり泥スティックが出たり、歌舞伎町はつくづく忙しい街である。