第50回トンデモ落語の会(浅草木馬亭)

文字通りに古色蒼然とした浅草木馬亭と、ダークな感性の噺家と、落語おたくではない純正のオタク中心の客層が、長三和音のように重なり合うトンデモ落語の会。立川談笑のおろした新作は、落語史、いや、ラストシーンの印象度においてはあらゆる物語の中でも五本の指に入るであろう快作だった。しかしながらこの噺がもう一度陽の目に当たる可能性は極薄な気がするので、その功績を根絶やにしないためにも、ここにラストシーンを記しておきたい。アルカイダが聖教新聞の販売所にエタノールを積んだ自転車で突っ込んでいきました。この噺、立川志の輔・作『歓喜の歌』みたいに映画化しないかな。