マッスル・ハウス6(後楽園ホール)
前半は学生プロレスラー、芸人といった大部屋汁レスラーが次々と1分の戦いを繰り広げる『爆笑レッドカーペット』風プロレスに始まり、後半は『マッスル』の異音同義語的存在・西口プロレスとの抗争へ。今日は方法論に頼らない普通のおもしろプロレスで終わるのかと思いきや、最後はまさかまさかの蝶野正洋乱入で場内は唖然の空気に包まれるのであった。
その光景を見ていて「甘い甘いおもしろプロレスの中に”リアル”という香辛料をひとつまみ入れれば、結構簡単に『マッスル』の世界ができあがるんじゃないか?」との疑念が頭をよぎるが、スキあれば余計なマイクアピールを織り込もうとするアントニオ小猪木、絶えずそれを牽制するハチミツ二郎の姿を見て、完成された世界を構築するのはそんな簡単ではないと思い知る。まだまだ『マッスル』の奥は深い。
なお今回の興行で一番笑ったのは、相変わらずクソくだらない学生プロレスラーのリングネームで、覚えているだけでも「オナルド・ファック」「スペルマ・デルツィン」「ボボ・ガマン汁」「大塚愛撫」などなど。「セック鈴木」にいたっては私が学生時代見たことのある名前で、何代も襲名された名跡なのか、同一人物がリングに上がり続けているか、全くの謎だ。久しぶりに学生プロレスを見に行きたくなった。もちろん「アーナルガ・シワクチャジャネーカー」の姿を確かめに。