ダイナマイト関西2008 ルミネtheよしもと予選(2)(ルミネtheよしもと)

ケンドーコバヤシ、チュートリアル・徳井、フットボールアワー、友近など、今やメジャーリーガーが揃って、しかもほとんどの対戦が面白いというお笑いファン失禁必至の大喜利大会。中でも決勝まで勝ち上がりケンドーコバヤシと正面切ってぶつかった南海キャンディーズ・山里は、弱小呼ばわりされる野球部が強豪校を9回2死まで追い詰める『キャプテン』墨谷二中のような、もしくは『キン肉マン』における悪魔超人・サンシャインに挑む人間・ジェロニモのような健闘で、3時間の中に成長譚のドラマをまるまる創りあげてしまった。現実はマンガと違って最後に散ってしまうけれども、私がよるべない高校生であんなに面白くてカッコいい戦いを見せられたら、うっかり山里に殉じてしまっていたかもしれない。分別のついた30代で本当によかった。
そして今回の興行が山里を軸にした3時間の映画版『キャプテン』であるなら、地方大会の1回戦で試合結果がダイジェスト扱いされる対戦相手がレイザーラモン・RG。まともな大喜利の回答で観客を唸らせた後は自滅回答で敗退し、エンディングではギャグも滞りなくスベって、いつも通りの安定感あふれるワークを披露していた。その光景を思い出すたび、あの夢のような興行がアニメでなくて現実だったことが認識できる。