友近単独ライブ〜魚肉ポンズ〜(ルミネtheよしもと)

『笑っていいとも』をテーマにしたアジアン・馬場園とのトーク、小籔千豊が代理夫を演じる恋愛シミュレーション番組風VTR、NHKスタッフの公務員的対応をまんま再現した中山功太とのドキュメント・コントなど、テレビ回りのネタに傑作が多かった今回の単独。友近の場合、安易にテレビに題材を求めているのではなく、タレント活動しているうえで感じる居心地の悪さを笑いに昇華させるから面白いのである。『とくダネ!』出演陣の中で、明確な意思をもって小倉智昭の生え際のコンディションと笠井信輔の処世を注視しているのは友近と立川談笑だけだと思う。
また相変わらずやりたい放題のネタが並ぶ中、特に壮絶な出来だったのが「女性師範代」。最初は痴漢撃退法に明け暮れるフェミニストをおちょくっているネタなのに、終盤はなぜか柔道着を着たダッチワイフを仮想敵に見立て、二人がセックスで主導権を握ろうとする、もう”下ネタ”という単語では片付けられない展開に。ちなみに一ヶ月ほど前、友近にこの単独ライブに関して取材する機会があって、見所を訊ねたら、「ネタの中に私がどうしても言いたい一言があるので、それを探してください」と答えていた。この女性師範代のネタで言いたかった一言はずばり、最後にダッチワイフと攻防を繰り広げなら叫ぶ「大阪のセックスシンボル、西川かの子〜!」に違いない。というかなんのネタだよこれ。