囲碁将棋単独ライブ「ALL SUMMER LONG」(シアターブラッツ)

komecheese2009-08-01

漫才が「同級生だった女子をけなそうとしてるのに実は賞賛してる」「海沿いのコンビニで水着で行っても大丈夫か確認」「アンラッキーナンバーを言わせようとする戦い」など、どれもが細い細い道を行くネタなのに、60分が根こそぎ面白い圧巻の単独。こんな高質の単独を3回も続けてるものだから、「なんでこんなに面白いのに売れないんだろう?」という疑問がどうでもよくなってきて、いよいよ「なんでこんなに面白いんだろう?」に関心が向かう。
そんな囲碁将棋が育った茅ヶ崎に、神奈川県内陸部出身の私は妙な幻想を持っていて、「海側の土地にいるとセンスも潮と一緒に磨かれるんだなー」と知性に満ちた風土的考察を重ねていた。しかしこの日の漫才中、文田の実家を訊ねる映像で登場したのは相模線宮山駅。相模線といえば、地元では山の傾斜を利用してトロッコの原理で動いている噂が絶えないモンキートレインだ。しかもそこから山二つ越えて1時間半も歩くのである。こんなの茅ヶ崎でも何でもねーじゃねーか。さらに実家ではノンストップでまくしたてる母親と、私の記憶が確かならば異様に性欲の強い父親が待ち受けていて、家庭の雰囲気は完全に”山の民”。これはこれで面白い子供が育ったことにも合点がいく。相方・根建の笑いの源流はどこにあるんだろう。