ガリットチュウ単独「夏の終わりはガリットチュウ」(シアターモリエール)

komecheese2009-09-14

約20分押しで開演すると、吉本社員から「ガリットチュウがインフルエンザのため、公演休止になりました」と衝撃の謝罪があり、どよめく会場。しかし「代わりにはんにゃが出演しますので」の発表に一同胸をなでおろしていると、しびれを切らした客が「私たちはガリットチュウが見たいんです!」と次々と立ち上がるのだった。という冒頭から全開の仕込みに、若手ライブを監修する山田ナビスコ先生の並々ならぬ気魄がうかがえるライブ。
2時間半を通してとにかく熊谷が絶好調で、『アメトーーク』で結果を残したことに気をよくして街頭で「僕のこと知ってますか?」と訊ねれば100人以上にスルーを食らい、終始噛みまくっても貧乏ネタだけは立て板に水の喋りを見せるなど、熊谷の抱える無自覚なせつなさが随所で炸裂する。また演技はうまいのに声量の調節がままならない「赤ちゃんファミレス『ベビーズ』」、主婦の格好をしてただがなっているだけの「帰ってきたヨッパライ」は、教科書に載っていない面白さに後方の芸人が火を吹くように笑っていた。東京で『オールザッツ漫才』があったら絶対結果を残しているのに・・・。
暗転中に川本真琴が流れていた。第3のガリットチュウ・鈴木総子が歌っていた。そうして今年も夏が終わった。