コントバトルG3(シアターモリエール)

昼下がりに新宿をぶらぶらして、ふと目に止まった「コントバトル」に入ってみる。G1、G2、G3と3階層に分かれているのは知っていたが、開催時期や詳しいシステムは一切不明。MCのBコース・ハブが「キングオブコントが終わってから、日本で最初に行われるコントライブですよ!」と強調するも、東京吉本の中堅から若手まで20組が並ぶ中、昨日行われていたキングオブコント決勝との接点はシソンヌが審査員として参加していただけ。メディアとはビタ一文連動していない潔さに、いきなり心洗われる。
とにかくこの日の見ものはアホマイルドで、3分のネタでは出るタイミングを間違え、最初の30秒、舞台上のラジカセがただただスポットライトに照らされる静物画的光景を見せつけたかと思えば、終盤のMC・Bコースとのからみでは、デブンティン・タランティーノこと坂本がトイレットペーパーの芯で作った双眼鏡を駆使して延々とボケ続け、ハゲンティン・タランティーノこと高橋も「鉦吾を鳴らして出た音をハゲ頭が吸収する」芸でそれに追随。おもに笑っているのは舞台に立つ40人弱の芸人で、客席には「早く引っ込んでお目当ての若手を出してよー!」の憎悪が渦巻いてることを察知してるはずなのに、5分の間、一歩も引かなかった。レイザーラモンRGを思わせるあのブレイブハート。見習いたい。
ネタで印象に残ったのは椿鬼奴ボンジョビの『Bad Medicine』をしっとりと歌い上げる、本当にただそれだけのネタ。聞けば「ライブでやるネタがなくて」と相談を持ちかけたRGが発案したらしい。結論。つまり時代はRGってことだ。