神奈月単独ライブ2009「パーティー☆フォーティー ファイナル!!」(ディファ有明)

komecheese2009-11-03

この1ヶ月、私は悩んでいた。なぜなら無条件で行くと決めている神奈月の単独と友近の単独が重なってしまったのである。神奈月のライブは有明で16時スタート。友近は新宿で19時スタート。一見、ハシゴすればいいじゃないかと思うかもしれない。しかしお笑いファンにとっては既に「あるある」の領域だが、神奈月のライブは2時間で終わった後、リングの設営を経て第2部の「神奈月プロレス」へとなだれこむのである! 結局、合計3時間半。どちらに行くか決められない私は、チケットが完売した方を諦めるという消極的選択を採用した。新宿ルミネのキャパ約400人。対してディファ有明のキャパは約1200人。当然のように友近のチケットだけが売り切れ、私は天命を感じながら有明へと向かった。
神奈月44歳の誕生日を祝うライブは、いきなりスーザン・ボイル東方神起、B`zと小早川の開幕3ホーマーを思わせるダイナマイトロケットスタート。その後も誰も手をつけないであろう内舘牧子先生や横浜の内川、なんでこの時期にやろうと思ったのか全く不明なデーモン小暮(しかも歌と喋りがそっくりというオマケつき)、ゼロ年代に入ってから私が見たモノマネの中で最強に似てないやくみつるなど、自己申告66人のモノマネが嵐のようにふりかかる。特に「臼井先生追悼」の一言もなく流れた、子役オーディションにクレヨンしんちゃんの格好をして潜り込むドキュメント映像は奇跡のようなくだらなさで、私は涙を流して笑った。
残念だったのは、会場規模が大きくいろんなファンが集まったせいか、新木場1stRINGの単独に比べるとプロレスファンの熱気が拡散してしまったこと。しかし神奈月による8人バトルロイヤルで、ハルク・ホーガン、天龍、リック・フレアー、長州力など、往年の名プロレスラーをさんざん真似した後、一番最後に登場したのが木戸修だった時は、たまたま私の周りに座っていたボンクラ男どもが同時に爆笑。幸せな気分になった。その後、馳浩の格好をした神奈月とゲストの佐々木健介による「プロレスラーの乳首当てクイズ」企画も「最高」以外の言葉が浮かびません。今度『Qさま!!』あたりで採用しないかな。
そんな多幸感に包まれたライブをシメたのは、酒井法子謝罪会見のモノマネ。これだけくだらないことで笑っておきながら、会場中から「これはひどい」「ふざけすぎだ」の声が自然発生するライブを初めて見た。さらに神奈ヅPはふざけすぎたことへの謝罪か、ズボンを下ろすと尻で割り箸を割る得意芸へ。この時点でもう「ふざけすぎだ」の声をあげるものはいなかった。その時、観客はくだらなさの向こう側にある、聖なるものを感じていたーーのではなくて、「この人に注意してもダメだ」と確信しただけである。