ファイヤープロレスリング!(よしもとプリンスシアター)

バッファロー吾郎、博多大吉、ユウキロックハチミツ二郎レイザーラモンとプロレス偏愛芸人が集結するイベントが始まると知り「これを待っていたんだよ!」と喜んだところ、同イベントの第2回が行われる11月30日によしもとプリンスシアターは閉館。昔、みうらじゅんが語っていた「雑誌の休刊が決まると、最後に好きなことやりたがる編集者が俺と根本敬さんを呼ぶんですよ」の言葉を思い出す。
さて開演の21時半直前に劇場に入ると、私が座ろうとしていた席にはサンドウィッチマン・伊達を実写化したような恰幅のいいその筋様2名が鷹揚な座り方で計6席を陣取っていた。This is プロレス。Here is リングサイド。私は2階席からキングコングニーをぶちかまして注意を与えようかと考えたが、今日にかぎって膝に爆弾を抱えているため、「もういいぜ」と伊達得意のフレーズを外に漏れないように用心深く口内で転がし、近くの席に肩を丸くして腰かける。
90分にわたってプロレストークが続くライブは至福の一言で、特にプロレス大喜利は椅子からずり落ちるほど(膝爆弾は不発)笑った。お題「人気の出ないマスクマン。その理由は?」ハチミツ二郎ザ・コブラだから」。お題「木村健吾選手の新しい必殺技は?」ハチミツ二郎「円天レッグラリアート」に私の前席に座っていたゲストの中邑真輔選手目当てらしき女子2名はそよとも反応していなかったけれど、その中邑は大喜利でスカすわカワすわ急にブッコむわの邪道外道的巧者ぶりを発揮していた。強くて面白いという意味では、近日IWGPを賭けて戦う永田裕志と実力伯仲である。
またイベントの中盤ではRGが「WHAM!のウキウキ・ウェイクミーアップにのせて中邑真輔選手あるあるを唄います」と宣言。すると私の視界をかすめていたヴァーチャル伊達軍団が肩をゆすって笑っているではないか。おそらくお笑いプロパーではない、いかつい男さえをも魅了するRG。さすがだ。と感心していたら、「ボマイエする時、背筋伸ばしがち〜〜ヒュルヒュッヒュッヒュ〜♪」とフィニッシュを決めた瞬間、二人の肩は固定式椅子の背もたれと同化したかのように固まっていた。今頃RGがスマキにされていないことを祈るばかりだ。