トンファーvsタモンズ「新宿漫才死闘編」(シアターモリエール)

イキのいい若手2組が漫才で鎬を削る、東京吉本の局地的ヤングライオン杯。終わってみればタモンズが3戦3勝で、前回の興行から続けて6連勝へと記録を伸ばしていた。それほど実力差があるようには見えないので、トンファーはさぞかし悔しい思いだろう。
十数年前、新日本プロレス中西学大谷晋二郎永田裕志、石沢常光など若手が充実している時代があった。その中で勝ち星に恵まれなかった選手が、高岩竜一である。永田や石沢のようにアマレスで華々しい経歴もなく、大谷のように華やかな空中殺法も持たない高岩は、いわゆる落ちこぼれと呼ぶべき存在だった。しかしその後、高岩は自分のレスラーとしての目標をパワーファイターへと定める。もともと体躯に恵まれているわけでもない男が、パワーで勝負するには相当の鍛錬を必要とする。しかし高岩は腐ることなく、己の肉体を鍛え上げた。来る日も来る日も前座試合で黒星を重ねながら、いつか蕾が開花する日を夢見て、リングに上がり続けたのだ。
その結果、高岩は――――ハゲた。
あ、これは突然書きたくなったから書いた話で、トンファーとは何も関係ありません。