この世界から核兵器とアナウンサーによる映画評の撲滅を

『アメトーク』はテレビ朝日女子アナSP。期待の新人と出場機会の少ない中堅で固められた布陣は完全に消化試合のそれであった。ちょうど出演者も9人だったし。
とにかく目が離せなくなったのは、番組で蛍原が指摘した通り、敏江・玲児の敏江と同じ髪型をした下平さやか。はしゃぐ後輩にメンチを切ったかと思えば、誉められてはしゃぎまくり、モテるランキング1位に踊り出るとガッツポーズ。しかしそれが”お局”キャラを徹底させた行為に見えないのだ。
テレビにおいて女性の集団を取り上げる時、お局キャラは「後輩からの畏怖」「先輩からの嗜め」「自虐」が三位一体になって成立する。日テレの大杉君枝なんて一時期「自虐」が膨張した故、先輩・後輩からの評価すら必要なかったぐらいだ。なのに下平からは「自虐」が完全に欠落。島流しされた境遇にかかわらず、まだ天下を取ろうという野心でギラギラしているのである。それは下平が住む島の上空を通過した飛行機が「あそこに何か光ってるぞ!」と確認できるくらいに。
かくして集約点を失った「下平さんマジ怖いんだけど」「さやかには触れないでおこう」という困惑は、視聴者を直撃するのみ。辛酸なめ子嬢だったらストレスで内臓のひとつが壊死してもおかしくない程、陰湿な微粒子を含む電波が飛び交っていた。
それにしても久しぶりに見た龍円愛梨は娑婆っ気の抜けたこと抜けたこと。フジテレビの千野志麻アブグレイブ刑務所に10年ぐらい送り込めば、あれくらい落ち着くかもしれない。