馬の代わりにトナカイが走る明石家サンタ杯

酔って帰りしなテレビをつけると、明石家さんま島田紳助の2ショットが視界に飛び込んできた。どうにも『うまッチ』という深夜の競馬番組で十数年ぶりの共演が実現したらしい。
二人の画面(えづら)だけで十分凄いが、何一つ間が空かないトークの応酬は驚異の一言。場回し役として派遣されたアンタッチャブルが、普段はずいずいと前に出るのに全く中に入れないのだ。パンチが早くて見えないというより、学園SFで向かいあったエスパーが直接手を出さず、お互いサイコキネシスでせめぎあっている感じ。裏で放送していた小島聡vs中邑真輔のヤングライオン杯決勝よりも20倍食うか食われるかの世界である。こんな濃厚な映像を深夜に流すものではない。
それでも序盤は紳助が攻めダルマと化して圧倒的な手数なのだった。紳助「それであの時おまえがつきあってた大丸の娘が来たんや」さんま「そーそー、ネクタイ売場に勤めていた××ちゃんが……ってアホ!」。競馬の話題には全くふれず、どういうわけか紳助の暴露&さんまのノリツッコミで展開するトークは『生活笑百科』で拝める中田カウス・ボタン師匠の漫才の味わい。『SHOW FYAKKA』という名のSFがまたここに。ここ5年書いた文章の中で頂点に立つこじつけオチ。当然、ヘボン式も無視。