スワンダイブ式・戸棚の上のものを取る

武道館でNOAHを見る。NOAHらしからぬ凡庸な試合が続く中、メインの丸藤正道vsKENTAは予想通りのすごさだった。そりゃカッパ巻き食べてカッパ巻き食べてカッパ巻き食べてカッパ巻き食べてカッパ巻き食べた後でのウニなんだから不味いわけがない。しかし戦いが完璧すぎて、男のどつきあいというよりディスプレイを流れていく数値を眺めてる気分に。
特筆すべきは目立つことに怯える時効犯のような三沢の”前に出なさ”で、相当体調が悪いのだろうか、たまに出てきてもエルボーエルボーエルボーで小休憩。忘れた頃に出てきてエルボーエルボーエルボーでコーヒーブレイク。エルボーという主食のご飯はおかわり無限なのに、その他副菜がほとんど出てこないのである。2階席から見下ろす三沢は、全身を飾る緑色としなびたファイトが手伝っておひたしのように見えた。そんな小皿で収まる器じゃなかろうに。調子が戻るのを祈るばかりだ。
なおこの日参戦していた外国人・アーレスは、無袖のシャツ&ネクタイのどん底クールビズ姿をコスチュームに、スキあらば無駄なムーブや奇声を惜しまないお調子者の完成形とでも呼ぶべきレスラー。和食の風味を追求するNOAHのリングにおいて、一人だけスニッカーズを頬張っていました。