『イチ流』の二代目ホストに楽天の一場が大抜擢

新年早々えらいことが起きてしまった。正月恒例のイチロー閣下による一般参賀、つまりは野球界の『皇室アルバム』こと『イチ流』を見ていたら、義田貴士との料理三番勝負でわれらがイチ様があろうことか敗北を喫したのである。
この番組のおもな目的はスーパースター・イチ様がさりげない素顔を庶民に見せることと、侍従の義田がメディアで伝えられる限界まで服従感を丸出しにして「今年も私、イチ様で食べさせていただきます」という契約更改を茶の間に知らしめることに他ならない。だから毎年イチ様vs義田の間で行われるボーリングやギャンブルなどの勝負の行方は工藤兄弟vs坂本一生の結末ほどに興味をそそられないし、番組が始まって8年、もちろん完全無欠のイチ様は余裕の勝利を収めてきた。それが不得手な料理とはいえ、次侍従の義田に完敗。まるで侍従長の愛犬・一弓に噛まれたような顔でイチ様は結果を笑い飛ばし、その横で義田もニヤけていたが、二人の瞳の奥に走る緊張を私は見逃さなかった。来年からこの番組、イチ様が自分の代理として現役力士と義田でガチンコ相撲を取らせたり、実弾こめた銃でロシアンルーレットやらせて爆笑する企画に趣旨替えしないかな。可能性は決してゼロではなさそうだ。
ちなみに私はテレビにイチ様が出ると恐れ多さのあまりそっとチャンネルを変える極最低の大国賊野郎でしたが、最近「イチ様は『イチ流』出演を楽しみに、一年間もアメリカで頑張ってるんだなあ」と思うと素直に応援できるようになりました。イチ様、もし来年リベンジで料理対決するなら、隠し味にとんがりコーンは忘れないでください!