ナイツ・Wコロンのトークライブ「浅草イン歌舞伎町」(新宿ロフトプラスワン)

イベント名の通り、ナイツとWコロンが浅草芸人について語りつくす至福の2時間。チケットも比較的簡単に手に入り、この時ほどナイツがM-1で優勝しなかったこと、Wコロン漫才協会主催の漫才新人大賞に参加すらしなかったことを感謝した日はない。
さて内容はといえば、林家ライス・カレー子師匠の環境漫才が全国の公共団体から引っ張りだこだとか、ナンセンス師匠が抜けた歯を隠すようにマイクを持って漫才してるとか、高峰和才・洋才師匠の私服が激烈にダサいとか、微笑ましい話は全体の3割で、残りは××××××の××師匠はバイトしているとか、××××××の××師匠はおロープ頂戴の過去があるとか、××××××の××師匠は田原町のファミレスで愛人と頻繁に密会しているとか、浅草フェチのソウルをこれでもかと震わせる話の嵐。しかし×××××××の他人のネタをちょくちょく拝借疑惑の話だけは、浅草の全てを受け入れようとする客も退いていた。
そして最後はWコロン・ねづっちが得意の謎かけを披露。その投げた球に瞬時に反応するようなスピードと異様なまでの完成度の高さに客席からは嬌声が沸きあがる始末で、普段は地底人のような顔をしてニヤニヤ舞台を眺めてる私も、何度も「うお〜」と叫び、もう少しで全く何の意味か分からないガッツポーズを取るところだった。「うまい」の力は偉大だ。
帰宅して、先日録画した『アド街ック天国』浅草六区の回「浅草芸人コレクション」を改めてチェックした。若手から青空球児・好児師匠まで次々登場する22組の中にホンキートンクの姿がないのを確かめて、親から教わった「人から無断でモノを借りてはダメ」は本当なんだなと実感する。