ハリウッドザコシショウミニ単独ライブ「警察沙汰」(Beach V)

開演前、業界事情通から「最近、ザコシショウはハンマーカンマーネタ(古畑任三郎が延々と「ハンマーカンマー」を繰り返す26世紀感覚の斬新なモノマネ)ばかり要求されて、少しノイローゼ気味になっている」との情報を得て不安になっていると、いきなり一発目のネタから古畑任三郎漫談を解禁。しかしハンマーカンマーに飽きてる情報は本当らしく、舞台では古畑任三郎の格好をしたスーパー異常者が「ハンマーカンマー」のフレーズを極力封印し、「ビビンチョンチョンスペンペン」のようなさらに壊れた怪擬音を延々々々と発信していた。しまいには「こんなハンマーカンマーは、ハンマーofカンマーだ」なるフリップネタまで披露。この文章を読んでも何が行われたのかよく分からないとは思うが、今までより螺旋状にワンランク上がった地点で狂ってることが伝われば幸いである。
その後も「宮崎駿漫談」「藤子・A・不二夫漫談」「サンドウッチマン・伊達のモウイイゼ漫談」など、ポップな新作をがっつりがつがつ公開し、終わってみればミニ単独にもかかわらず3時間弱にも及び、時間設定だけでも頭のおかしいライブだった。ふらふらになって男三人、千川の街をうろついていると、これまたいかれた居酒屋に遭遇する。「好きなだけ飲め」とビールのサーバを開放されて喜んでいると、マスターの自製ブロマイドの感想を求められ、顔を上げたらマスターは楽器片手に熱唱していた。店を出て駅に向かうと、ザコシショウがバイトしているライフが静かに光っている。すごいな千川。