総理による「再チャレンジできる社会に」の号令の下、敗者復活戦55組が全員決勝へ

今年も有象無象が節穴の瞳でM-1を眺め、瓦礫の言葉を築いている。POISON GIRL BANDを「素人以下」と語る人間と、新聞のテレビ欄に「バラエティ番組でパイを投げていて気分が悪くなった」と投書する者の感性は大して違わない。すべることも食べ物を粗末にすることも芸人の特権であるのを理解できずに、一体お笑いの何を見ているのだろう?
そんな寒風とも呼べない冷屁が吹きすさぶ中、ほぼ唯一読むに値する感想記が品川庄司・品川祐のブログだった。無防備なぐらいにお笑いへの愛を隠さないまま、M-1、漫才、テレビ芸人の構図を的確に綴った、ちょっとした名文である。たぶん”正解”のひとつはここにあるのだろう。これを読み終えて品川のことが少し好きになった。ということはなく、なぜか「なんかムカつく」という読後感だけが残るのも不思議だ。品川はすごい。