みうらじゅんといとうせいこうのバカ映画に愛を込めて(浅草公会堂)

第1回したまちコメディ映画祭の中で行われたイベントは、各種バカ映画のくだらない映像が流れるのかと思いきや、みうらじゅんがひたすら映画のパンフレットを大放出するスライドショー的内容に。バカ映画のパンフレットを集めたというより、バカなパンフレットを刷った映画=バカ映画と定義する強引な論法も含めて、いつもの世界だった。田村正和がサックスをプカプカ吸ってる「ラストラブ」のパンフレットを持っている大人なんて、MJ以外誰がいるんだろう。
そして私にとって思わぬお年玉が、95年に公開されたみうらじゅん企画・監督の「お笑い虎の穴」の極秘上映! ゆうばりファンタスティック映画祭で金のメロン賞を受賞する傍ら、客席のフランス人から猛ブーイングを受けたこの映画、存在は知っていたがまさか劇場で見れる日が来るとは・・・・。その内容といえば吉本新喜劇の青野敏行演じる青空おしり師匠が生尻をひたすらプリプリさせ、そのケツのほっぺたを時折アホの坂田師匠とナインティナイン・岡村と大阪NSC生が横切っていくだけ、としか説明の仕様がなくて、1000人近いMJ原理主義者が集まった会場も、あまりの中身のなさに終演後ざわめきが漏れるほどだった。若き日のバファロー吾郎とへびいちご、そして汁男優扱いのNSC生の中に小藪千豊を確認して喜んでいたのは私だけだったと思う。
くしくもこの日、大阪の「LIVE STAND」ではナインティナイン・岡村が吉本新喜劇に出演し、17年ぶりの里帰りを満喫したと聞く。まさかその頃、浅草で13年ぶりに地雷が掘り出されているとは予想もしなかったに違いない。ところでこの地雷、掘り起こしたはいいけど誰がどう処理するんだろう? フランスにでも埋めてこようか。