ポテト少年団単独ライブ「おげんこプロジェクトX〜春の訪れはポテト少年団〜」(シアターモリエール)

よしもと若手による春の単独祭りの最後を飾るのはポテト少年団。一連の若手ライブを監修する作家・山田ナビスコ先生のやる気が夏のガリットチュウ単独同様に滲み出ていて、やたら芸人が投入されるオープニングの茶番コントやら、作りこんだ映像やら、エヴァンゲリオンの旨みを上乗せした企画コーナーやら、いちいち手間をかけた分だけ面白い単独の教科書みたいな単独ライブだった。
それにしても2時間のうち115分は一人で喋っていた気さえしてくるリーダー・菊地の仕事っぷりがすさまじく、ひたすら悪ふざけする中谷と内藤をツッコみ、叱り飛ばし、客に翻訳し、スキを見つけてはアイドルの桜庭ななみをプッシュ。孤軍奮闘とはこのことで、あれだけのアフターケアに走り回って処理能力の高い35歳、外資系勤務だったら余裕で年収2000万円は稼いでいるだろう。「オレらオッサンですよ。3人の年齢を足すと103歳!」とネタにしていたが、菊地が100歳、中谷2歳、内藤1歳の配分でも私は驚かない。