2010-01-01から1年間の記事一覧

カリント工場の煙突の上に玉置浩二

顔の半分を占めるタオルもしくはバンダナ。客を追い返す行動。無反省。私が指摘するまでもなく、玉置浩二の立川談志化が進んでいる。そのうち「芝浜」を十分に意識した古典落語「田園」を発表するのだろう。 酒乱の魚屋・玉置が魚河岸で財布を拾って大喜び。…

笑い飯のルミネLIVE(ルミネ the よしもと)

私が笑い飯を初めて見たのは確か2002年のbaseよしもと。「Wボケのすげーコンビがいるらしい」と耳にしていたM-1出場前の二人はサイクリングセンターのネタをしていて、よく考えるとあの日以来、笑い飯の放出する笑い量よりも期待値が上回った状態のまま8年…

東京クレイジーサミット!!(ロフトプラスワン)

レイザーラモンRG,ハブという吉本を代表するクレイジー芸人にくわえて、スーパーのサミットで品出しのアルバイトに精を出すハリウッドザコシショウ。そんな傾き者3名ががっちりがつがつ手を組んだ「クレイジーサミット」なるイベントが、歌舞伎町で夜を徹…

大乗仏教だぁ

もんじゃ屋で食事していたら、店のテレビから『志村けんのだいじょうぶだぁSP』が流れていた。レンタルビデオショップで女性客が行列を作る中、先頭の柄本明が店員の志村けんにAVのタイトルを大声で告げられるコント。相変わらず面白い・・・。 そして何よ…

ブーケを使って花電車に挑戦する結婚前夜

映画を語るということ。 「ハングオーバー」を見たのである。独身最後の夜、ハメをはずすべくラスベガスへ繰り出した男たちの話。朝を迎えれば豪遊した記憶をすっかり失っていて、調べていくにストリッパーと勢いで籍を入れてたり、虎を盗んでいたり、あとな…

神奈川芸人vs千葉芸人(浅草花月)

方言や県民性に惹かれる性嗜好のため、神奈川県出身芸人と千葉県出身芸人が鎬を削るイベントへ足を運んでみる。「茅ヶ崎駅で見かける徳光和夫の表情はほとんど薬座」(囲碁将棋・文田)「幕張本郷にあるラブホテル「UFO」は満室になると、建物がちょっと…

ロケット団定例集会 其の四十七(新宿末広亭)

大阪からゲストに呼ばれた夫婦音曲漫才のおしどりが、刑務所の慰問でエロネタを30分提供するサービス精神&度胸でウケまくり、おしどりってこんなに芸歴が若くて、こんなに面白かったの? と目が覚めるような舞台。 さらにおしどりから針金細工をもらった最…

レイザーラモン単独ライブ「素顔のままで」(SHIBUYA PLEASURE PLEASURE)

もともと学生プロレスで培ったアクションを中心に成り立っていたレイザーラモンの世界がある時期「HG」に侵食され、それが今になってRGによる「あるある」「アバター」まさかの「シルバーウルフ」が反作用の侵食を起こす単独ライブ。 RG学の権威である…

キムラ・ケブラーダVSピンネタ 「配られた札で勝負するしかない」

数日前、千人以上を動員した「ダイナマイト関西」で、主宰者のバッファロー吾郎・木村が「今週やる僕の単独、チケットが25枚しか売れていません」と緊急告知し、場内が色めきたったイベントへ。前日、サンクスでチケットを購入すると、チケット端末に「売れ…

久馬歩編集 月刊コント8月号(よしもとプリンスシアター)

いつ何時もプラン9・久馬による構成の妙が光り、「うまい」が「面白い」を凌駕しかねているコントライブ。カレーという若手が面接に次々制限を設ける、よくできたネタをやっていた。漫才と違ってコントは若い生命がぼっこり誕生して、芸人生態系の中で健全…

かまいたち東京単独ライブ「二回目」

前回の単独で見た、相方をシバいては爆笑する濱家の異常者ぶりに惹かれて、再びかまいたちの単独へ。ヤンキーキャラの芸人が表明する「暴力」はキャラの差別化に過ぎないが、濱家の所作には本能としての暴力をビンビンに感じる。そしてむき出しの暴力から漏…

ダイナマイト関西2010 second(ディファ有明)

大喜利トーナメントは、「今、売店の女を犯してきました〜」とさわやかに挨拶するケンドーコバヤシと野性爆弾・川島による実況解説という悪ふざけの極北、エンディングで優勝して目を潤ませる博多大吉や、引退を控えたマッスル坂井に無言のアイコンタクトで…

銀シャリ東京初単独ライブ「ギンギラ銀にシャリげなく」(ルミネtheよしもと)

銀シャリの東京単独がキャパ500人弱のルミネと聞いて、「どう考えてもスカスカだろ? しかし『銀シャリのbaseベイベー』を欠かさず見ている身としては客席を少しでも埋めなければ」とばかり劇場に駆けつけると、平日19時スタートなのに立ち見が出るほどの満…

構成を担当した青山ケネルス・吉澤英生社長の「貧乏人が犬を飼ってていいのか」(三五館)が発売しました。すごいタイトルだ。いい表紙だ。 雑誌では「Quick Japan」のゴッドタン特集で、主要メンバーの対談やらインタビューやらもろもろを、「ケータイよし…

ユリオカ超特Qのおしゃべり検定(池袋3-tri-)

RGが立命館大学プロレス同好会の先輩であるユリオカ超特Qと相まみえると聞いて、国境なきRG査察団を自認する私は池袋へ。 BVDの白いVネックに白い短パンという海老蔵の普段着を十二分に意識したRGは、当然歌舞伎ネタに走ることはなく、T-SQUAREの…

上方落語九雀亭(亀戸文化センター・六階和室)

なぜか客入りがふだんの倍程度に。演目は「転失気」「ハカバの女」「猫の忠信」。 ゲストが落語家ではなく前田一知という人だったので「誰?」と思っていたら、桂枝雀の息子と聞いてひっくり返る。東京在住のミュージシャンで、最近高座に上がりたくなったの…

ハブ−1GP(シアターブラッツ)

一発ギャグ大会「秒殺」を二連覇し、今、吉本の東京の若手のライブ芸人の間という狭い小宇宙において、本人を含む誰もが“天才”であることを疑わないBコース・ハブ。そのハブが約89万個所有する一発ギャグの中から、真剣勝負でナンバー1を決める一人天下一…

ジューシーズ単独ライブ「内緒〜保険証忘れた少年コアラ〜」(よしもとプリンスシアター)

言い間違えコント、幾何学的な小道具を用いたコント、KAT-TUNの熱唱など、よく言えばフォーマットが固まった、悪く言えば以前の単独から上積みがないジューシーズの単独。どのみち3人の力量が容赦ないため、面白く収まってしまうのだった。 いよいよなのか元…

D関無双(京橋花月)

いよいよ大阪に逆上陸した大喜利イベント・D関無双は「若手の新しい力を発掘する」名目のもと立ち上がり、始まってみればクロスバー直撃も藤崎マーケットも改めてデキる人材であることを確認するが、やはりこのイベントの醍醐味は東京同様、大喜利でスベり…

LIVEワラb 90(baseよしもと)

広島平和記念式典を目指して西へ。大阪に立ち寄る。 若手の90分ライブは学天即の漫才とかりんとうのコントが面白かった。というか今まで学天即のつまらない漫才を見たことがない。 開演前、ホルモン串を売りにしている立ち飲み屋で一杯ひっかけていたら、ス…

本当に帰れない企画「帰れま1000」

某テレビ誌で「芸人報道」の対談と「お試しかっ!」の密着レポ、全国の文教堂に置いてあるらしい『スジナシ』DVD販促用フリーペーパーの各種記事、雑誌『経営市場』の高級椅子企業・ジロフレックスを扱った巻頭記事など書いてます。かように私は仕事を断らな…

天竺鼠東京初単独ライブ「東京鼠の天竺ライブin単独」(よしもとプリンスシアター)

川原のボケが狂ってるというより常軌を逸している天竺鼠。東京初単独は、幕間映像に出てきた儒教の国だったら禁固刑必至の川原によるフルスイングなジジイいじめが絶品で、コントも全部面白かった。しばらく前『千鳥のぼっけえTV』だったか、「相方に普段…

1H LIVE(京橋花月)

仕事でやってきた大阪。時間が空いたので、17時半からの1時間ライブを目当てに初めて京橋花月へ向かってみる。すると劇場ビルの一階には「当日券あります」の張り紙が。「わざわざこんな告知をするということは結構混んでいるということ? そりゃそうだよな…

DDT両国ピーターパン2010(両国国技館)

日本を代表するRGウォッチャーを自認している私であるが、先日レイザーラモンが芯をになうライブ『ビッグポルノ』が行われた時は、「このイベントだとRGがホームの空気だからなー」といまいち興が乗らず結局行かずじまいに。しかしDDTの夏興行で久々…

不毛なマトン

今出てる『サイゾー』でブラックマヨネーズの記事、『プレジデントファミリー』で姜尚中先生の新刊インタビュー、『Agrizm』で編集長と野菜ソムリエ協会理事長の対談、『プレジデント』でコンサルのプロが説く依頼状の書き方、『ケータイよしもと』で山里亮…

世界キワモノ演芸2010!(北沢タウンホール)

吉本のアングラ芸人が澱のように固まるイベントが、黒社会との誘惑を断ち切ってルール改定したことで(これまで6割は認められていた局部露出が完全厳禁、体内から液体の放出はNGなど)、ほんのりメジャー感をただよわせて今年も開催される。 期待のRGは…

鳥居みゆき単独ライブ・狂宴封鎖的世界『再生』(草月ホール)

大傑作。すごすぎて何を書いていいのか迷っていたら4ヶ月が流れ、結局『Quick Japan』で鳥居みゆきにライブについてインタビューすることになった。詳しくはそっちを読んでもらえれば。鳥居さんは機嫌がよかったのか、取材後に鞄の中の私物をあれこれ見せて…

D関無双(よしもとプリンスシアター)

「ダイナマイト関西」の外伝的イベントは、開始から足場の重い対戦が続くも、セミメインのシックスメンタッグ、メインのPOISON GIRL BANDvsラバーガールと終盤になるにつれ、尻上がりにヒートしていくプロレス興行イズムあふれる展開に。私の中で最高の見せ…

志の輔らくご ビギン・ザ・ビギン(ル テアトル銀座)

休日平日を問わず午後3時開催という立川志の輔による、ある種の挑発的な独演会。演目は「こぶ取り爺さん」「新釈 猫忠」、そして東野圭吾の短編小説を講談風に仕立てた「しかばねの行方」。1985年。小学生のくせにミステリーにずっぽりはまっていた私は、な…

ダイノジ単独ライブ2010「コントJAPAN」(北沢タウンホール)

コントライブにして、最後の余興のような時事漫才が一番ウケるというコントライブ。上方の師匠と若手シュール芸人が親交を暖めるコント以外、ダイノジらしいB級文学臭とけれん味が溢れて滴るコントがなかった。もうダイノジの体質はコント師に戻らないのだ…