2008-01-01から1年間の記事一覧

MAE AGE LIVE(∞ホール)

仕事の隙間に渋谷にいたので、劇場へ。エンディングで超若手にまぎれて肩を寄せて並ぶ、大西ライオンととっしーという若手内ベテランのくたびれた2ショットが実にそそる。とっしーはネタこそ印象に残っていないけれど、トークの切り返しがいちいち抜群。キャ…

気まぐれで職業欄に「天皇」と書いてみる

ザ・ハイロウズに「映画」という曲がある。自分が住む街の小さな映画館に楽しみにしていた映画がやってくる、というそれだけの内容が聴く者の胸を打つ甲本ヒロトらしい佳曲だ。そして僕の街にも映画がやってきた。その映画は『天皇伝説』。映画と一緒に監督…

モンスターエンジン東京単独ライブ「エンジン全開」(ラフォーレ原宿)

baseで活躍するモンスターエンジンの東京単独へ。東京にいると二人のトークはおろか漫才を見る機会がなく、意外におしゃべりな西森の実体が”落ち着きのないエンジニア少年”であることを発見。あんまり芸人にないキャラが新鮮だ。 ちょっと驚いたのは足を運ん…

カリカ家城・平成ノブシコブシ吉村二人会(ラフォーレ原宿)

仲良しの二人によるネタの応酬を勝手に想像していたら、2年前に喧嘩から絶縁状態に陥った二人が剣呑な空気の中、舞台上で膝を交えて探りあい、最後の最後にお互いが「和解」を発表するツンデレイベント。居酒屋で勝手にやってろという内容ながら、さすがに技…

ニッポンの経堂

今発売してる『Quick Japan』で、爆笑問題、劇団ひとり、片桐仁、ジャルジャル(敬称略)にインタビューしてます。巻末のコラムでは「ダイナマイト関西」決勝大会について、地球上で20人ぐらいが認めてくれるスケールの文章を書いているので。あとローソンに…

MAE AGE LIVE(∞ホール)

ヒッキー北風は恒例のパンツめくりにマルチ勧誘を融合させた実に硬派なネタ。客席の女子には何ひとつ届いていなかったが、翌日、国会でマルチ商法擁護の発言を続けていた民主党の前田衆議院議員が離党を表明し、野田聖子も業界との関係を追及されていた。な…

世界キワモノ演芸2008 秋の祭典!(ラフォーレ原宿)

8日間16公演行われるよしもと秋の文化祭の中で、人気先輩による視聴覚室のバンド演奏がチュートリアルトークライブなら、その真逆にある書道部展示教室イベント。客も歴然と2割の入りで、ローソンチケットの先行予約でチケットを購入した自分を懺悔したくな…

東京よしもと漫才大会vol.1(ラフォーレ原宿)

腕利きの漫才師が集合したライブ。NON STYLEがアドリブの部分になってもスピードは落ちないわリズムが狂わないわ、相当に血の通った漫才をしていて心をつかまれる。一方、トリとして登場した中川家は自由気ままに掛け合い、結局ネタらしいネタもしないのに客…

ラフォーレ原宿祭り 笑い飯×千鳥×ダイアン(ラフォーレ原宿)

漫才、トーク、企画コーナー、全てにおいて標準以上は笑わせてくれる手堅い内容。ダイアンはともかく、笑い飯と千鳥に「手堅い」の印象を感じる日が来るとは思わなかった。 この日特に面白かったのは、大喜利企画で忽然と現れた単語「クリストファー・クロス…

世界のナベアツ 日本公演(ルミネtheよしもと)

夜10時開始の大人向け1時間ライブは、最後、渡辺鐘がネグリジェ姿で登場。するとひっくり返した自転車の後輪を回転させ、その上にスリッパを落として標的のペットボトルを狙う、確実に統合が失調したネタを披露していた。くわえて「”3のつく数字”の後はこの…

自分のバットに酒しぶきでローションを噴きつけるAV(あぶ)さん

昨日のNHK『クローズアップ現代』は、王監督の魅力に迫る特集だった。鹿取、工藤、城島などの門下生が思い出を語る中、元野球選手より血色いい肌艶で現れたのが、現役メジャー漫画リーガーの水島新司先生! しかし王監督辞任のダメージが大きいのか、いつ…

マッスル坂井自主興行(新木場1st RING)

天才・マッスル坂井が『マッスル』では表現できない世界を創ると聞いて、新木場へ。終始、消化不良な試合が続いたが、そんなことはどうでもいい。バッファロー吾郎が出たのである。終盤「格闘技は発想力の勝負だ」というきっかけから、中間の展開を完全にす…

ムシキングオブテリー2008匹

昨日発売の『weeklyぴあ』で「キングオブコント」の紹介記事書いてました。制作者に話聞いているので、作り手の思惑と詳しいルールを知りたい人はひとつどうぞ。ここだけの話、「キングオブバイク2008」(バイク王)は出来レースで、優勝は藤井フミヤ先生に…

漫才米騒動(シアターD)

ナイツ、オードリーの人気上昇の伴って早々とチケットが完売し、キャンセル待ちが40名にものぼったという漫才米騒動。その2組が面白いのはともかく、あの反則技だけで舞台をやり過ごそうとするヴィンテージまでちょっとした安定感が出てきた。みんなどれだけ…

第52回トンデモ落語の回(浅草木馬亭)

売れてる芸人は簡潔で面白く、売れてない芸人はただただ冗長という、噺家格差二極化の実態を如実に見せてくれる興行。いわゆる若手お笑いの世界で腕のない芸人のつまらないネタが、女の子ファンに過剰にウケるのは”擬似恋愛感情”を担保にしたサブプライムロ…

花のお江戸に出没! ラクゴリラ(お江戸日本橋亭)

半年に一度、元気な中堅が上京してくる上方落語の会。笑福亭生喬の「蛸芝居」が壮絶に面白かった。理由は顔が面白いから。これからは全部の落語を顔オチにすればいいんだよ! 勇気ある噺家は「芝浜」の最後にダッフンダを。

DVD”濃い口”トークラジオ(ロフトプラスワン)

北野誠と竹内義和によるラジオ『サイキック青年団』の東京出張版イベント。とある取材で関係者に「うちの猥婦がサイキッカーなんです」と無駄口を叩いていたら招待してくれた。サイキックの本質をよく理解していない私ごときが参加してすいません。 と恐縮し…

友近単独ライブ〜魚肉ポンズ〜(ルミネtheよしもと)

『笑っていいとも』をテーマにしたアジアン・馬場園とのトーク、小籔千豊が代理夫を演じる恋愛シミュレーション番組風VTR、NHKスタッフの公務員的対応をまんま再現した中山功太とのドキュメント・コントなど、テレビ回りのネタに傑作が多かった今回の…

ダイノジの爆笑! 新ネタ カレーライス寄席(ルミネtheよしもと)

中目黒の地下から居を移したダイノジの新ネタライブでは、毎回参加して律儀にネタをこさえ続けるパンクブーブーが、いよいよ年末を見据えた当たり玉を磨きだした印象。しかしそれよりも、この日はダイノジの漫才が面白すぎた。昭和のいるこいるmeetsシンデレ…

行列の先頭12(笹塚ファクトリー)

腕のある若手芸人がやたら揃うライブは、今回、大阪から天竺鼠と2700を招いて、THE GEESEをくわえればキングオブコント決勝進出芸人が3組も並ぶ布陣に。「まさかこの時期に生の2700を東京で見るとは」「THE GEESEのずっと嘘をつくコントに別役実を見た」など…

新宿お笑いバトルEXIT!(BAR非常口)

最近気になっているコラムがあって、それが『Quick Japan』のコラム欄で不定期連載されている「私の注目する芸人」である。執筆者は各種お笑いイベント主催者を名乗るヂェームス槇で、この数号で紹介した芸人が永野、チャーリー東京、若井はやとという壮絶な…

九雀亭(亀戸文化センター・六階和室)

演目は「狸のさいころ」「源氏のような恋をして」「仔猫」。毎回配られる九雀月報に詰め将棋が載っているのだが、今回は11手詰で全く分からない。なんでも「九月九日九雀の日にちなんだ曲詰を作ってみました。詰め上がりの形が「9」になります」とのこと。…

立川談笑月例独演会(お江戸日本橋亭)

演目は「蔵前駕籠」「長短」「らくだ」。最前列中央に「BURRN!」編集長・広瀬和生らしき姿があり、「らくだ」の終盤、そのドゥームメタルを思わせるヘヴィな展開に、興奮してヘッドバンギングしていた。というのは嘘で、せっせとメモをとっていた。

M-1前哨戦(草月ホール)

2000円で東京吉本若手75組の漫才を8時間にわたって見れるお得なんだか試練なんだか分からないライブ。私は用事があったので予選を見て中座したけれど(それでも5時間だ)、マヂカルラブリーにはしびれた。ボケの野田クリスタルは元・役満というコンビ。当時…

テンジャルマイル(草月ホール)

天津、ジャルジャル、スマイルという、どういう必然性のもと集合したのか読みきれない新旧baseよしもとの精鋭3組による全国ツアー。この日のメインを占めたコーナー企画になると、大阪吉本の若手らしい有機的なネットワークを形成するので会場には常時安心感…

浅草花月(雷5656会館)

リアル大師匠を取材するため浅草へ。そのからみで見せてもらった公演は、通常のライブではあまりお目にかかれない南海キャンディーズやアジアンがファミリー向けにチューンアップしたネタを披露するお得感のある内容。しかし子供からお年寄りまで全観客を圧…

芸人のネタに点数をつけるブログそのものに点数をつけるお笑い評論家

お世話になってるダイノジの大谷さんが「不良芸人日記」で私の名前を出している。言及してもらってしこたまありがたいことだ。 しかし。しかしそこで挙げている私の職業が! 原文をそのまま引用すると「お笑いライター(なんか間抜けな職業名だなぁ、つうか…

キングオブコント2008 準決勝 東京大会(赤坂BLITZ)

コント日本一を決める名目の「キングオブコント」の東京準決勝は45組が参加。ほとんどのネタが面白いことはさておき、方向性を様子見できない第一回目のそれも予選ということで、中堅芸人たちがお蔵の奥から引っ張り出してきた自信ネタをここぞとばかりに大…

第16回・無限落語(お江戸日本橋亭)

新作落語の会は柳家喬太郎の登場で大入り満員に。主宰の三遊亭円丈は自分で作ったネタおろしのルールを「時間がなかったから昔のネタ「あんたのせい家族」をやる」と堂々と無視し、噺の順番もあやしく、サゲは忘れたのか作ってなかったのか実にいい加減。そ…

ダイナマイト関西2008決勝大会(大阪府立体育会館)

前回の府立大会ほどの圧倒的多幸感には欠けていたものの、終わってみれば「大阪まで行ってよかった」という感想だけが残るイベント。和田ラヂヲに敗れたハチミツ二郎が自身のサイトで「オレの夏が終わった」と綴っていた。比べるべくもないけれど、私の夏も…